どーも。です。 実はワタクシ、ただいま落下中で…。 高い岩肌の上で気持よく空へ唄って 食糧の卵と大トカゲ(?)の肉を手に入れただけだったのに。 あれか!?やはり大トカゲを仕留めたのがいけなかったのか!? まさか奴は神の使いとか!? 下敷きにしようとしているワタクシのこの行動は悪なのか!? 「…って、うわぁぁぁああ!!! 風の悪戯ぁー!!横風はヤメテェーーー!!!」 うわーん!色々すいませんでしたっ!!! お願いだから横風(しかも強風)は勘弁…っ! 軌道変わっちゃったじゃないですかーーー!!! あれですか!?海に落として助けてくれるってご慈悲ですか!? どこをどう見ても少し草も生えてる茶色い大地ですけど!! ぎゃぁ!!追突5秒前ーーーー!!!! 俺は体を低くし全体重を手足にかけ、 大トカゲが大地へ突入する直前に大ジャンプ! ズドォォォン!!!! 「うわっ!!?」 爆風に煽られ、俺は態勢を崩したが、クルリと回転して着地した。 それでも着地の勢いはよかったから足がジーンと痺れ あまりの痛さに思わず眼をつぶって歯を食いしばった。 こんなことならスニーカーにするんだった!! そーっと眼を開けると、俺の手と腕は震えていた。 大トカゲの周りはまるで壁のような砂埃に囲まれている。 思わず尻もちをつくようにドサっと座ると足もまだ震えていた。 心臓が今まで聞いたこともない速度で脈打っているのがわかった。 それに手を当てながら、無傷の自分を心底スゲェと思った。 俺はゆっくりと自分のいた空を見つめ冷や汗だらだらで 「あぁ〜〜〜怖かったっ!!」 思わず声を漏らした。 ここはどの辺りなんだろう? 船の近くだといいんだけど…。 そう思いながら辺りを見渡すと。 「「「「「…………!?」」」」」 「あれ?」 見たことある顔が声を揃えて俺の名を呼んだ。 白いくるくる回るホールケーキのようなものの下で立っているゾロ、ナミ、ビビ。 その下で髪の毛を頭の上で“3”の形にセットしている愉快なおっさんと 目がクリクリした帽子の女の子と… おぉ!?ウイスキーパークにいたハナクソとオレンジじゃね!? なーんでルフィとウソップとカルーが一緒に遊んでるんだよ? って、ぎゃぁ! ケーキの横には巨大な…ひと…!? 「…えーと…。 わりぃ、こんな時どんな風に面白可笑しくボケればいいのか俺には…」 「「「んなことせんでいいわっ!!!!」」」 「あ、やっぱり?」 おぉ、よかった! 俺にはこいつ等みたいにハイレベルなボケは出来ねぇんでよ。 にしてもツッコミもハイレベルだな。 うーむ…こいつ等に追いつくのは時間がかかりそうだ。 俺がゆっくり立ち上がりながら近づこうとした時、 「。」 ゾロが俺の名を呼んだ。 「この回ってる丸いの…ぶっ壊してくれ。」 「…回転してるヤツでいいんだな?」 ゾロが「あぁ」と言うや否や、俺は刀を抜いた。 そして一気に柱へ向かって走り出した。 「そうはさせんガネ!“キャンドル壁”!!」 ルフィを後回しにして俺へ標的を変更した愉快なおっさんが 放った掛声と共に俺の前へ姿を表した白い壁。 「…!壁ねぇ!そんなもん、この俺には通用しねぇよ!!」 そう吐き捨てて走った勢いのままググっと力を込め、 弓を引くように腕を体の後ろに引く。 「まさかさん…あそこから壊すつもり!?」 「無駄だ。そんな遠くから当たるわけねーだろう。」 「キャハハ!頭悪いんじゃないの!?」 「ふん!この俺を誰だと思ってんだ!!」 「“ 進める足は止めることもせず、俺は標的に向かって“突き”を繰り出した。 ドン!という音と共に空気の裂ける音がした。 ドゴンッ!ドゴォーンッッ!!!! 俺の放った“突き”は白い壁の真ん中に穴を開け、 標的の顔のコメカミにあたる部分を貫通し、見事なトンネルを作った。 だが回転軸からずれていたらしく、標的の回転は止まらなかった。 「「「「「「…………っっ!!!!」」」」」」 「あれー?なんでズレたんだ?」 俺は顎に手を当て、全員の何か言いたそうな視線を感じながら呟き 自分の発言にハッ!として口を噤んだ。 だってさ、もしあの愉快なおっさんの髪がヅラだったら絶対気にするだろ!? てか絶対ヅラだ!でなきゃあんな髪型作れるもんか!! 俺は発言に気をつけようと心に誓いながらニッと笑って刀を構えた。 「久々に腕が鳴るねぇ!!」 皆が呆けている間に壊してしまおう!! 背負っていたリュックをドスンと降ろし、俺は再び大地を蹴った。 << BACK NEXT >> |