-OP.01-



もう、何日ここにいるのだろう?

あいつは…生きているのだろうか?





















「よう。死んだか?」

「……。」



コツコツと靴を鳴らしながら、海兵は俺に近づいてきた。



「んー?返事がねぇ…なぁ!!」







ガッ!!







いってぇ…!!

この野郎…俺の腹に思いっきり蹴りを入れやがって…!

だが、我慢だ…。

あと少し…。



「あー?生きてるんですかー?」







ガッ!ドゴッ!!バキッ!!!







くっそ…好きにやってくれるぜ…!




「…どーやら本当に死んだらしいな。」




そう呟きながら、ヤツは俺の横にしゃがんだ。

…と、同時に。







ドゴォォォオ!!!







俺は隠し持っていたトンファーでヤツの顎を砕いた。

一発で伸びるなんて、ヤワな野郎だ。

ヤツの服を漁り、他の牢屋の鍵を頂いて飛び出した。

急がねぇと…!!







!!!」







見つけた!!

そう思って牢を開けた瞬間、俺は目の前の光景に目を疑った。



壁に打ち付けられた鎖に手を拘束され、着ていた筈の服はボロボロ、体も傷だらけ。

俺と同じで、飯も食わせてもらってねぇんだろう。

体は俺といた時よりも明らかに痩せ細っていた。






!しっかりしろ!!…生きてるか!?」

「…………ぁ…。」





俺は駆け寄って声をかける。

何とか生きているようだ。




「畜生…!あいつら、ぶっ殺してやる!!」




そう言いながら、彼女の手錠をトンファーで砕く。

力なく床に置いた手を、俺の肩に回して彼女を背負った。

くそ…!本当に軽くなってやがる…!!





「ぎ……さ………。」

「喋るな!!」

「…ごめ………ん…。」

「…こーゆー時はありがとうって言えよ。」

「あ……がと…。だぃ…す………き………。」

「…ばーか。」





こんな時に何言い出すんだか…。

それでも嬉しいと思ってしまうのは惚れた弱みってやつか。

俺は海軍の船を逃げ出して、近くに停泊していた変な船に身を隠した。

…いや、を隠したと言った方が正しいか。

どうやらここはレストランらしい。

海上レストラン『バラティエ』。看板に書いてあった。




「…ここで待ってろ。飯、貰ってくるから。」

「ん…。」




短く返事をしたを置いて入り口に向かった。













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