3年ぶりの雨の音。
唄ってくれた
愛の唄…
「…寝ないのか?」
雨を見ている私にさんはそっと声をかけてくる。
「うん。雨を見ているの。」
ベッドに寝転んだまま肘をついて頬を乗せ
しばら暫く2人で雨を眺めた。
「さんは寝なくていいの?」
そう聞く私に
「いつもそんなに寝てないよ。」
そう言って微笑んだ笑顔の裏には
どんな想いが渦巻いているの…?
愛しい人を想うさんの気持ちを考えたら
酷く胸が痛んだ。
「綺麗な雨だな!」
「…うん……。」
響き渡る雨の唄。
途絶えることのない愛の唄…。